同行援護支援で広がる世界 ― 視覚障がい者とともに歩む

はじめに 「情報のおよそ8割は『目』から得ている」 こんな豆知識をどこかで聞いたことはないだろうか。 それほど重要な情報源である目がさまざまな理由で、見えない・見えにくくなった人々が外出時に利用できるサービスが「同行援護

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江戸切子女性職人の活躍から見る 伝統の新しいかたち

はじめに 鮮やかな色のガラスに刻まれる、数々の模様。幾重に連なるカット細工が繊細な格子や花の模様を浮かび上がらせ、光を集めて輝く。江戸切子のグラスは、私が物心ついた時から、すぐそばにあった。私の名前が似ていることもあって

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今日の商店街が抱える課題と活性化へのヒント ― 横浜・大和町商店街の事例

はじめに 日本に存在する独自文化「商店街」は現在、盛況する通りもある一方で、多くが閑散とし、衰退の一途をたどっている。 私が商店街の盛り上がりについて初めて考えることとなったのは、地元横浜市中区にある大和町商店街の活性化

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同性を好きになる人は加齢とどう向き合うか ― LGB当事者の声から考える

はじめに 近年、日本では同性や両性への性的指向を表す「レズビアン」「ゲイ」「バイセクシュアル」[1]といった単語を見聞きする機会が増えたのではないだろうか。タイトルにある「LGB」というのは「レズビアン(L)」「ゲイ(G

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都会のアートと見えない守り手 ― 東京都心におけるパブリックアート維持管理の現状調査

道ばたで時おり見かける、アート作品。いったい誰が手入れをしているのだろうか。その背景を取材した。(文・写真=菊池侑大) (トップ写真は草間彌生『われは南瓜』2013年=撮影・菊池侑大) はじめに 汚れたアートを前に、立ち

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インクルーシブな映画作りとは 当事者起用の現在地

はじめに スクリーンの中の人に感情移入し、自分を重ね合わせる。作品を通じて心動かされ、笑ったり涙したり、勇気づけられる。時には作品から問いを投げ掛けられる。自分の価値観が、音を立てて崩れ落ちることもある。 日本において、

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何が子どもの進学を阻むのか ― 格差社会を変える行政と「私」の役割

はじめに 「中卒なんだよね」。初めてのアルバイトを始めたばかりのころ、元アルバイト先の同期はあっけらかんと話した。このとき私は初めて「中卒」の人に出会った。思い返してみると、中学卒業後、同級生はみな進学しており、中卒で働

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アニメーターを夢のある職業に ― その最前線を追う   

「アニメーターを夢のある職業にしたい」 これは、NPO法人アニメーター支援機構の代表である菅原潤さんの言葉だ。私は大学3年の夏からこの団体で事務補佐などのボランティアをしている。団体の主な活動は、生活の苦しい新人アニメー

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結婚に名字の自由はあるか ―「事実婚」と「妻氏婚」 当事者取材から考える

はじめに 早稲田大学の政治経済学部に進学が決まり、この学部出身の小説家を探して読んでみようと思いついた。さっそくネットで調べてみると、白石一文さんという小説家がヒットする。手始めに『私という運命について』という作品を読ん

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遠い場所、遠い時代へ伝えたい 東京うまれが見る特攻隊

序章 「戦争」について書きたいと思ったのは、いつからだっただろうか。 私の通っていた小学校では、戦争に関する授業やワークショップが頻繁に行われていた。幼い頃からたくさんの美しいものに触れさせてもらってきた私にとって、それ

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