どうすれば日本の労働生産性は高まるのか ― 働き方の新たな選択肢「自営型」にヒントを得る

コンテンツ


2019年12月、私は就職活動に本腰を入れるべく、経済や企業の動きについて興味を持ち始めていた。その頃に知って驚いたことがある。「約50年もの間、日本の労働生産性はG7最下位」--。なぜ日本の労働生産性はこんなにも低いのだろうか、世界第3位の経済大国なのに。当時の率直な思いである。

そんななか新型コロナウイルス感染症の波が日本にもやってきた。「従来のメンバーシップ型雇用ではテレワークとの相性が悪い。欧米で主流のジョブ型雇用に移行して、生産性を高めよ」。感染が拡大するにつれ、このような趣旨の新聞報道をよく目にするようになった。メンバーシップ型、ジョブ型とはいったい何なのか。そもそも日本の生産性の低さは、雇用のあり方に原因しているのか。調査を進めると、生産性を高めうる新たな働き方の選択肢、そして課題がみえてきた。(取材・執筆・写真=石﨑開)

(※)トップ画像は、「無料写真素材 写真AC」のフリー素材をダウンロード・加工した。

 

第1章 低迷する日本の労働生産性-「メンバーシップ型」が原因なのか?
日本の労働生産性は50年間もG7最下位

日本は、米国、中国に次ぐ世界第3位の国内総生産(GDP)を誇る[1]。世界的にみても、最も裕福な国の一つに数えられる経済大国だというのが、多くの人の印象ではないだろうか。一方、その足元では少子高齢化が加速し、労働力人口は減少の一途をたどっている。このままだと経済力が衰退することはおろか、社会保障の担い手が少なくなり少子化に歯止めがかからなくなる、いわば「負のスパイラル」から抜け出せなくなってしまうのではないだろうか。人手が不足していくなかでも経済成長を維持していくためには、一人ひとりの生産性を高めていくことが求められるだろう。

 

ところが、日本の生産性は長らく低迷している。「労働生産性」は、あるモノやサービスがどれだけ効率よく生み出されたかを示す指標だ。産業や企業による付加価値額を、常時働く従業者数で割って算出するのが一般的である[2]。調査記録が残る1970年以降、日本の労働生産性は主要7カ国(G7)の中で最下位だ。経済協力開発機構(OECD)では、加盟36カ国中21位(2018年)に位置する[3]。これらのデータは、ある付加価値を生み出すのに、他の先進諸国よりも多くのコストをかけていることを意味する。

 

低い労働生産性の原因の一つとして考えられているのが、日本特有の雇用形態「メンバーシップ型」だ。メンバーシップ型とは、職務を限定せず、ジョブローテーションを繰り返しながら、会社を長期で支える人材を養成する雇用形態のことだ(詳しくは下記の囲み欄を参照のこと)。職務があいまいなメンバーシップ型のもとでは、社員の報酬は勤続年数や労働時間にしばしば依存する。それゆえ日本の労働生産性を押し下げているのではないかという見方が広がってきた。

 

【メンバーシップ型雇用】[4]
新卒者を一括採用し、企業を長期で支える人材を養成する雇用形態のこと。「日本型雇用」ともいわれる。各社員の職務が明確に規定されておらず、報酬は勤続年数や労働時間にしばしば依存する。終身雇用を前提としており、ジョブローテーションを繰り返しながら、さまざまな業務を与えられる。年功序列のもと安定的に報酬が増えていくという利点もある。企業側にとっては、多能工的、長期的な労働力を確保できる点、状況に応じて社員を柔軟に異動したり、配置転換したりできる。一方で労働時間や年功序列に重きを置くため、生産性が低くなるという見方が広がってきている。また職務があいまいなため、高度な専門人材の不足を加速させるという指摘があるほか、テレワークとの相性が悪いという欠点も新型コロナ渦で浮き彫りになってきた

 

グラフ1[5] 日本の労働生産性はG7最下位をキープしている
グラフ1[5]

日本にメンバーシップ型が普及したのは、高度経済成長期にさかのぼる。戦後の経済を立て直すためには、長期的な労働力を大量に確保することが必要だった。企業が大量の人員を一括採用し、長期的に会社を支えられるよう育てる。こうした仕組みは大量生産・大量消費の時代によくなじみ、日本経済は右肩上がりで成長してきた。ところがバブル崩壊後、経済成長の勢いに鈍りが生じると、従来の雇用形態を見直すべきだという声が上がってきた。経団連の中西宏明会長は、NewsPicksのインタビューで次のように答えている。

 

“・・・(高度経済成長期は)一括採用して半分徒弟制度で鍛えて、高品質のモノ作りをしっかりして世界中に売っていくというビジネスモデルが日本の産業の基本だった。終身雇用して一括採用して面倒を見るというのが「美風」だった…(中略)…(ところがいまは)知恵で飯を食う時代になった。一括採用と終身雇用を前提にした体系では成り立たない。やる気のある連中が集まってきて、ダイバーシティを持って、プロジェクトごとに「これが成功だった」という経験を積み重ねていく。そうした人材育成方法に代わっていかざるを得ない・・・“

(NewsPicks・YouTube動画「【直撃】経団連・中西会長、「終身雇用は限界」発言の真意」)[6]

 

新型コロナ渦で「ジョブ型」に踏み切る日本企業も

2018年、多様な働き方を認め生産性を高めていく必要があるとして、「働き方改革を推進するための関連法律の整備に関する法律(働き方改革関連法)」が成立した。なかでも注目を集めたのが、「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」だ。同制度の下では、高度な専門知識を必要とする職務に就き、年収1,075万円以上を得る労働者を対象に、労働時間の規制が外される[7]。時間外、休日、深夜労働に対する賃金の支給義務を撤廃することで無駄な労働時間を減らし、労働生産性の向上につなげる狙いがある。

 

また新型コロナの感染拡大が、働き方改革を推進する追い風になっている。生産性を高める手段として、欧米で一般的な雇用形態「ジョブ型」の導入に踏み切る企業が出てきている[8]。ジョブ型とは、職務内容を細かく定め、その職務ごとに適した人材を当てはめる雇用形態だ(詳しくは下記の囲み欄を参照のこと)。従来のメンバーシップ型は、コロナ渦で普及したテレワークとの相性が悪い。職務があいまいであり、労働時間や勤務態度で社員を評価することが困難だからだ。一方のジョブ型は職務の難易度に応じて報酬が決まる。日立製作所や富士通、資生堂などの大企業がすでにジョブ型の導入を決めている。

 

【ジョブ型雇用】[9]
欧米で主流の雇用形態。職務内容や必要なスキルを「職務記述書(ジョブディスクリプション)」で明確に定め、その職務ごとに人材を当てはめる。報酬は職務の難易度に応じて決まる。企業側は人材育成に多くのコストをかける必要がなく、職務に適した人材を登用できる。一方でジョブディスクリプションにない職務を任せることができないため、人材の柔軟な配置換えは困難である。社員側も既定の職務がなくなれば、解雇される場合がある。ただし欧州の多くの国では、社内の別のポジションに応募したり、再就職の支援を受けたりできるように労使協議することが義務づけられている[10]。労働力人口が減少するなか、高い専門性と意欲を持つ人材を登用し、生産性を高めていく必要があるとして、日本でも「ジョブ型」が注目されるようになった

 

ik0

 

「終身雇用の時代は終わった」「新卒一括採用や年功序列では生き残れない」。最近、このような議論を新聞等で目にするようになった[11]。労働力人口が減少し続けるなか、従来のメンバーシップ型を見直し、職務の難易度に応じて報酬を定める仕組みに切り替えていくことは、生産性を高めるための手段として何となくうなずける。

 

しかし、気がかりな点がある。職務を細かく定める「ジョブ型」は、本当に最善の選択肢なのだろうか。そして、ジョブ型は果たして日本企業に広く受け入れられていくのだろうか。「メンバーシップ型では駄目だから、ジョブ型を導入せよ」。最近の報道に触れると、このような二者択一的な主張に収束しているように感じる。本記事ではジョブ型が日本の労働生産性を高めるうえで有効な選択肢なのか調査・取材するとともに、ジョブ型、メンバーシップ型のほかにも選択肢はあるのか探っていきたい。

 

第2章 なぜ日本の労働生産性は低いのか―データで整理する

そもそも、なぜ日本の労働生産性は低いのだろうか。原因は「メンバーシップ型」に限らないのではないか。こう思った私はまず、生産性が低い原因について、先行研究をもとにデータを整理してみた。調査を進めると、日本の労働生産性の低さには様々な要因があることが分かってきた。

 

日本は「開廃業率」が低く、企業の新陳代謝が機能していない

まず注目したのは、日本は開廃業率が低いというデータである。

 

グラフ2[12]
グラフ[12]
グラフ3[13]
グラフ3[13]

グラフ2、3は日本と欧米4カ国の開業率、廃業率の推移を示している。開業率と廃業率がともに高ければ、企業の入れ替わりが頻繁に起きているということだ。つまり、激しい競争により高コスト体質の企業は退出し、より生産性の高い企業が参入、あるいは生き残っているということである。グラフでは米国とドイツのデータが不完全ではあるものの、日本の開業率と廃業率はともに最低値を記している。欧米4カ国よりも、一度参入した企業が長く市場に存続しているということが読み取れる。

 

日本の開廃業率の低さに関して、経済産業研究所副所長の森川正之氏は、日本経済新聞に寄稿した記事で以下のように分析している。

 

“・・・なぜ日本の生産性は低いのか。多くの研究がなされてきたが、日米の生産性格差を規定する唯一決定的な要因は見いだされていない(中略)この観点からは、日本では「優良企業のシェア拡大、非効率企業の撤退」という新陳代謝のダイナミズムが弱いことが比較的重要な要因かもしれない。グローバル競争の障壁、労働者・企業の地理的移動のコスト、政府規制、既存中小企業の保護などがこの点に関係する・・・“

(日本経済新聞「低い日本の労働生産性(上) 米国との格差、複合的要因」[14]

 

廃業率が低いことは、必ずしも悪いことではないかもしれない。しかし同時に、開業率も低い日本では、企業の「新陳代謝」がうまく機能していないという見方もできる。他国ならば廃業になってしかるべき企業でも、淘汰されることなく市場に長く存続する。一方で新規企業の参入は消極的で、生産性を高め合う競争が生まれない。この負のサイクルが、生産性を押し下げている一つの原因であると考えられている。

 

日本は大企業よりも生産性の低い、小規模企業の占める割合が大きい

次に注目したのは、日本の産業構造そのものが生産性を押し下げているという議論だ。経済学者の滝澤美帆氏(東洋大教授)は、日本経済新聞に寄稿した記事で以下のように分析している。

 

“・・・日本には多くの中小企業が存在することも広く知られる。特に卸売・小売業などサービス業では、米国と比べ圧倒的に規模の小さい企業の割合が高く、国土の割に事業所数も多い。例えば卸売・小売業の従業員10人未満の事業所数シェアが米国では50%程度なのに対し、日本では78%に達する。こうした小規模企業は平均的に生産性が低く、経済全体の生産性水準を押し下げている可能性が高い・・・”

(日本経済新聞「低い日本の労働生産性(下) 産業・企業間で格差大きく」[15]

 

グラフ4[16]
グラフ4[16]
グラフ5[17]
グラフ5[17]

滝澤氏の分析をグラフに落とし込んでみた。グラフ4、5は、日本と米国の規模別別企業数を表したものである。グラフ4は製造業、5は卸売・小売業である。製造業における日本の小規模企業数は全体の約85%、米国のそれは81%だ。一方の卸売・小売業では、日本が81%であるのに対し、米国は48%程度である。

 

製造業と卸売・小売業、どちらの分野でも、小規模企業数の占める割合は日本の方が大きい。しかし具体的な数値に着目すると、製造業では両国とも、小規模企業の数が8割程度を占めているのに対し、卸売・小売業における米国のそれは50%に満たない。米国の卸売・小売業は、中規模企業が51%と過半数を占めている。一般的に、卸売・小売業に代表される「労働集約型産業」は生産性が低いとされている。こうした業種で小規模企業がより多く存在していることが、日本全体の生産性を押し下げる要因の一つであると考えられている。

 

日本は「非常勤職員」が多く、「専門人材」が少ない

企業の規模だけではなく、職種でも欧米との間に差が出ている。

 

グラフ6[18]
グラフ6[18]

グラフ6は、先進5カ国における従業者をそれぞれ職種別に分類したものだ。日本は他の4カ国と比べ、「管理職」と「専門職」の割合が小さく、逆に「事務補助員」の割合が大きい。事務補助員とは、公共機関や民間の事業所などで事務の補助を担う職員のことであり、一般的には「非常勤職員」を指す。専門人材の多い欧米4カ国と比べ、業務を手広く担っている従業者の割合が相対的に大きい。

 

また管理職についても、日本と欧米ではその性質が異なる。日本における管理職はメンバーシップ型に代表される「ゼネラリスト」、つまり一つの企業の中で様々なキャリアを積んだ人が務める。一方の欧米の企業では、ジョブ型に代表される「スペシャリスト」 、言い換えると各企業各部門でそれぞれ専門知識のある人が起用される。専門職に限らず、管理職もまた専門性を帯びているといえよう。ここから読み取れるように、日本は専門知識を必要とする職種の従業者が少なく、また事務補助員のように非常勤の従業者が多い。これもまた、日本の生産性を押し下げている原因の一つであると考えられる。

 

第3章 「ジョブ型」は解決策になり得るのか―専門家に聞く
日本全体でジョブ型は「確信をもって無理」

前章で整理した通り、日本の労働生産性の低さには様々な要因があると考えられている。ゆえに「これは」という唯一無二の解決策はないと思われるが、従来の働き方を見直していくことで一定の成果を得られるのではないだろうか。グラフ6の示す通り、日本は欧米主要国と比べて専門的に仕事をこなす人の割合が小さい。確かにゼネラリストの養成を目的とするメンバーシップ型では、スペシャリストは育ちにくいだろう。労働生産性を高めていくには、やはりジョブ型の導入を進め、それぞれの職務を明確にすることで専門性を高めていくのが適当なのだろうか。組織論を専門とする太田肇氏(同志社大教授)取材した。

 

「確信をもって無理だと言える」――。

 

太田氏は、職務を細かく定める雇用形態が日本企業、特に中小企業にはなじまない理由を次のように説明した。1つは、日本における解雇要件の厳しさだ。ジョブ型では仕事を明確に割り振る分、仕事がなくなれば、その人の職務はなくなる。米国では、最終的に解雇処分を受けることになる。しかし日本の法律では、労働者の解雇要件が厳しく限定されている[19]。労働市場が流動的な欧米とは異なり、「簡単に解雇できないため、その時点でジョブ型の導入に行き詰まってしまう」(太田氏)。

 

オンライン取材に応じる太田氏(撮影:筆者)
オンライン取材に応じる太田肇氏(撮影:筆者)

 

2つ目の理由は、企業規模の問題だ。太田氏は続ける。「確かに“超”大企業ではジョブ型を導入できると思う。例えば(2021年4月からジョブ型を本格導入する)日立製作所には、関連会社が700以上あるといわれる。日立製作所のグループの中で“内部労働市場”が完成しているため、仕事がなくなった人材を必要としている関連会社に異動させることができる」。規模で劣る中小企業ではこうはいかないため、中小企業ではジョブ型を導入できないと太田氏は説明する。

 

3つ目の理由は、求める人材の違いだ。当然、中小企業は大企業よりも企業当たりの従業員数は少ない。ゆえに「中小企業のように少ない人材でやっていかなければならない場合、特定の仕事をこなすことよりも、多くの仕事を一人で受け持ってもらうことを求めている」(太田氏)。コロナ渦で事業規模を縮小せざるを得ない状況ではなおさらだ。また大企業においても、労働時間によって給与が決まる労働基準法や年功序列の文化、労働組合にみられる企業に対する社員の帰属意識の強さなどから、「日本でジョブ型の導入は困難ではないか」と太田氏は話す。

 

太田氏提言 日本は「自営型」

太田氏が指摘するように、確かに日立製作所など内部労働市場を確立している超大企業では、ジョブ型を導入できるかもしれない。一方、従業員数の少ない中小企業では、各社員がある程度まとまった仕事を横断的にこなさなければならない。法のもと解雇要件が厳しく規定されている日本において、ジョブ型が広く受け入れられる可能性は低いのではないだろうか。

 

とはいえ、少子高齢化とともに労働力人口が減少するなか、一人ひとりの生産性を高めていくことは急務である。業務のデジタル化や人工知能(AI)の活用も有効な手立てであるとみられているが、「雇用のあり方も変わっていく必要がある」と太田氏は言う。その新しい雇用形態のあり方として同氏が提言するのは、「自営型」だ。

 

「自営型」とは、雇用か独立かを問わず、企業とかかわりながら自営業のように働くという形態である。被雇用者、つまり企業に勤める人の場合は、ジョブ型のように職務を細かく定めず、ある程度まとまったビジネスを一人で受け持つ。一方、もともと独立している自営業者の場合は、大企業からの業務委託に応えるかたちで労働市場に参入するという具合だ。メンバーシップ型よりも各々の職務責任の及ぶ範囲がはっきりしているため、専門性、生産性を高めることが期待でき、テレワークにもなじみやすい。太田氏は、「職務が硬直的なジョブ型に比べ、柔軟性がある」と利点を挙げる。続けて、「近代まで日本は職人や自営業者が多数を占めてきた。(自営型は)日本人になじみやすいスタイルなのではないか。自営型ならできるという中小企業は多い」とも話した。

 

【太田氏提言「自営型」とは】
・雇用か独立かを問わず、企業とかかわりながら自営業のように働く
・職務を細かく定めず、ある程度まとまったビジネスを一人で受け持つ【「自営型」の利点】
①メンバーシップ型より責任の及ぶ範囲が明確。専門性・生産性を高められる
②職務が硬直的なジョブ型と比べ、柔軟性がある
③テレワークとの相性が良い
④近代まで日本は職人や自営業者が多数派だった。日本の風土に合うのでは

 

第4章 新たな選択肢「自営型」-武州工業「一個流し生産」の事例に学ぶ
武州工業の「一個流し生産」とは

自営型では独立か雇用かを問わず、ある程度まとまったビジネスを一人で受け持つ。こうした仕組みを実際に取り入れて生産性を高めた企業があれば、良い成功例になるのではないか。そう思い調査を進めたところ、自営型のようなシステムを30年近く前から導入し、生産性を高めてきた中小企業があった。パイプ曲げ加工、板金加工メーカーの武州工業株式会社である。従業員150名ほどの中規模企業である同社は、国連が定める「持続開発な開発目標(SDGs)」の取り組みにも力を入れる。SDGs17のグローバル目標のうち10項目を実践している。

 

武州工業の推進するSDGs10項目は、同社全社員の名刺裏に印字されている(撮影:筆者)
武州工業の推進するSDGs10項目は、同社全社員の名刺裏に印字されている(撮影:筆者)

 

その10項目の中にある一つの目標「質の高い教育をみんなに」。この項目に当てはまるのが、武州工業が取り入れる「一個流し生産」だ。一個流し生産とは、一人の技術者が材料の調達、加工、納期管理までをまとめて担う生産システムのことである。この仕組みは、「職務を細かく定めず、ある程度まとまったビジネスを半ば自営業者のように一人で受け持つ」という「自営型」に通ずるものがありそうだ。そう思い同社に取材を依頼したところ、代表取締役会長を務める林英夫氏がインタビューに応じてくれた。

 

武州工業の林会長。東京・青梅市にある本社工場の前にて(撮影:筆者)
武州工業の林英夫会長。東京・青梅市にある本社工場の前にて(撮影:筆者)

 

「そうだね。うん、そうだね」。取材中、武州工業の「一個流し生産」は自営型の特徴に当てはまるのではないかと確認したところ、林会長はこううなずいた。しかし、一個流し生産のシステムを取り入れて、いきなり生産効率が高まったわけではないという。システム1号機を導入する1987年以前、同社では毎日3~4時間程度の残業があった。システムを増やすにつれて、生産性は徐々に高まり、現在は1日8時間・月20日就業(通称「8.20体制」)を維持するまでに改善されたという。一個流し生産、つまりまとまった仕事を一人ひとりに任せるやり方がどのようにして生産性を高めてきたのか。その要因をより深く掘り起こせば、日本企業が生産性を高めるためのヒントを見いだすことができるのではないだろうか。こう思い、詳しく話をうかがった。

 

LCC価格を実現し、地域の雇用を守る

「うちの一番の活動は、地域の雇用を守ること。LCC(ローコストカントリー)価格を実現できなければ、日本から仕事がなくなり、地域雇用を守れないんですよ」。

 

インタビュー序盤、林会長はこう切り出した。武州工業の主要取引先は、自動車メーカーや建設機械メーカーだ。国際的に最も低価格で良質な部品を製造できなければ、取引はしてもらえなくなる。し烈な価格競争の渦中にありながらも、同社は残業を減らしつつ、LCC価格を実現してきた。経営状態が良好な企業に与えられる称号「優良申告法人」には7回選定されており、2017年には第7回「日本でいちばん大切にしたい会社」の大賞を受賞した。生産性を高めてLCC価格を実現し、地域雇用を守る――。この好循環を支えてきた原動力のひとつが一個流し生産、つまりまとまった仕事を一人ひとりの社員に任せるという仕組みだった。

 

「道具をつくる」 機械設備の内製、小型化で「一個流し生産」が可能に

まず、なぜ一個流し生産を取り入れ、それがうまくはまったのか。林会長は背景として、「少品種大量生産から多品種少量生産の時代に切り替わったことが大きい」と話す。以前は数種類ほどの製品を大量につくることが求められていたため、生産設備が大規模にならざるを得なかった。ところが時代の移り変わりとともに、多くの品種を少量ずつ製造することが求められてくると、技術者一人ひとりがそれぞれの品種を小さなスペースでつくるシステムが必要になった。

 

もともと武州工業では、生産設備を自前で用意し、「道具をつくる」という文化があった。狭いスペースで作業できる小型設備の内製化に成功したことで、一個流し生産が可能になった。例えば、同社開発の小型レーザー加工機。標準であれば7.2㎡の面積を必要とするのに対し、内製した加工機のそれは2.1㎡と1/3以下に抑えている。また製品加工に必要な機能は最低限とし、価格も市販汎用機械の半額以下にとどまる。無駄なコストを省くと同時に、技術者は自身の持ち場に見合った設備をレイアウトしている。「現在は900種90万個の生産体制を構築している」と林会長は言う。

 

あああ
あああ
レーザー加工機。上が標準設備で、下が小型設備 (提供:武州工業)
レーザー加工機。上が標準設備で、下が小型設備 (提供:武州工業)

各社員の職務を細かく定めず、まとまった仕事を任せることで、社員は多能工として育った。また移動や引き継ぎといった過程に時間をとられず、自身の仕事を柔軟に調整できるようにもなった。専門性と柔軟性を両立する「一個流し生産」の仕組みが、武州工業の生産性を高めてきたのだ。一方で、林会長はこうも語った。「最初は簡単な仕事から任せる。できるようになったら2つ目、3つ目と段々に育てていく。そういう仕組みを作っていくことで初めてできる」。名の知れた大企業では、もとから高いスキルを有する人材を獲得することができる。一方、大半の企業ではそうもいかないだろう。自社で人を育て、徐々に難しい仕事も任せられるようにする。企業で自営型のような働き方を導入するのならば、何よりもまず、こうした仕組みづくりがカギになりそうだ。

 

IoTを活用した作業の「自動化」「見える化」でさらに効率アップ

一個流し生産は設備の内製・小型化により可能になった。これを支え、生産効率をさらに高めたのが、IoTの活用である。「従業員一人ひとりに任せたものが、同じ味(品質)にならないといけない」(林会長)。こうして自社開発し2000年代に導入したのが、生産過程を一括管理するPOSシステム、「BIMMS(ビムス)」である(現在の名称は「スマートBIMMS」)。スマートフォンのアプリケーションのようなイメージをもってもらうといいかもしれない。スマートBIMMSでは納入指示や部材出入庫、生産実績管理から設備稼働状況などにいたるまで、あらゆる生産プロセスを一括で管理できる仕組みになっている。各社員、自分にかかわる最小限のデータが自動で収集され、リアルタイムで閲覧できるといった具合だ。情報の「見える化」を進めるとともに、納期・購買管理の「自動化」にも改革は及ぶ。部品の在庫を自動で管理し、協力メーカーには必要な分だけが勝手に発注される仕組みもつくり上げた。こうした作業の「見える化」「自動化」が、一個流し生産の効率をさらに高めてきたのだ。

 

IoTを活用する取り組みは、ほかの中小企業の良いお手本になりそうだ。一方で、スマートBIMMSのような情報システムを内製できるのは、ほんの一握りの企業だけではないだろうか。そう疑問を抱いたが、林会長は「今はね、どこの企業でもできるんじゃないかなと思う。ただ実際にやっているところは少ないんじゃないかな。そういう企業が増えてきてほしいんだよねぇ」と話す。やろうとすればできることを先駆けて実践してきたからこそ、今日の高い生産性につながっている。

 

第5章 これからの課題(1)―大企業と中小企業 垣根を超えた「つなぎ」の連携
「企業間の生産性は全然上がってきていない」

独自の生産システムを構築して効率化を図ってきた武州工業だが、これからの課題もあるという。「企業間の生産性は全然上がってきていない」(林会長)。いったいどういうことなのだろうか。

 

2020年8月、中小企業の生産性を高めるきっかけが生まれた。取引時の受発注業務を効率化するプラットフォーム、「共通EDI」が完成したことだ。従来、大企業や下請け企業、協力メーカー、銀行や顧客との間で取引をする際、各アクターが作成する注文書はそれぞれ別々のデータ形式が用いられてきた。武州工業のようにスマートBIMMSでデータを管理している企業もあれば、「Excel」などのアプリケーションソフトを用いているところもある。それゆえデータ形式の異なる取引先と受発注の取引をするためには、データの打ち直しをやらなければならない。「このデータの打ち込みが非常に大変」(林会長)。そんななか登場したのが、「共通EDI」のプラットフォームだ。プラットフォームのクラウドに発注側がデータを投げれば、受注側にとって都合の良いデータ形式に変換、共有されるというものだ。「ITの利用に不慣れな中小企業でも、簡単・便利・低コストに受発注業務のIT化を実現できる汎用性の高い仕組み」[20]となっている。共通EDIは中小企業庁推奨のもと、ITコーディネータ協会(ITCA)が約20年にわたり開発してきた。もともと中小企業向けのシステムだったが、20年9月に経団連でも加盟企業への導入が検討される[21]など、その利便性に期待が寄せられている。

 

企業の垣根を超えた連携が生産性の向上に

ところが、「経団連に加盟しているような大企業は、すでに独自の巨大なEDIを持っている。その仕組みを変えて共通EDIを取り入れることになれば、(大企業にとっては)大きなリスクとなる」(林会長)。大企業と中小企業の両者が共通EDIのプラットフォームに加われば、生産性はさらに高まるだろう。一方、共通EDIの導入が全体最適であったとしても、一企業にとっての部分最適を求めて変化を恐れてしまうことがある。本記事では、どうすれば中小企業で生産性を高められるかという点について掘り下げてきた。労働力人口が減少の一途をたどるなか、各企業がそれぞれで生産性を高めていくことが必要なのは言うまでもない。ただし共通EDIのように、より多くの企業で取り入れるからこそ、力を発揮することもある。大企業と中小企業、垣根を超えた「つなぎ」の部分における連携も、あわせて必要なのではないだろうか。

 

第6章 これからの課題(2)―フリーランスと個人事業主 制度インフラの不十分さ
フリーランス市場の拡大 大企業社員の個人事業主化も

自営型では雇用か独立かを問わず、ある程度まとまったビジネスを一人で受け持つ。武州工業のように一つの会社の中で取り入れることもあれば、独立、つまり企業からの業務委託でビジネスを受け持つかたちも自営型だ。近年、「独立」タイプの自営型が徐々に広まりつつある。それを裏付けるデータの一つが、フリーランスの増加だ。

 

グラフ7[22]
グラフ7[22]

グラフ7は、直近6年間のフリーランス人口と経済規模の推移を示したものだ。フリーランス人口は、2015年から20年にかけて100万人以上増えている。一見、17年の1,122万人をピークに緩やかな右肩下がりである。一方で1年以内に新たにフリーランスを始めた人の数は、19年が287万人だったのに対し、20年には312万人と増加傾向だ[23]。経済規模をみても、新型コロナの感染が拡大する20年以前は右肩上がりで成長してきた。フリーランスの実態を調査しているランサーズ株式会社はレポートにおいて、「50歳以下のフリーランスが増加していることから、日本の労働人口においてフリーランスの重要性は今後より増していくと思われる」[24]と分析している。

 

独立人材を活用する動きは、大企業にもみられる。電通は一部の正社員を業務委託契約に切り替え、「個人事業主」として働いてもらう制度を始める。20年11月、日本経済新聞が以下のように報じ話題を呼んだ。

 

“・・・(制度の)適用者は早期退職したうえで、電通が11月に設立する新会社と業務委託契約を結ぶ。契約期間は10年間。電通時代の給与を基にした固定報酬のほか、実際の業務で発生した利益に応じてインセンティブも支払われる…(中略)…適用者は電通社内の複数部署の仕事をするほか、他社と業務委託契約を結ぶこともできる。ただ競合他社との業務は禁止する・・・”

(日本経済新聞「電通、社員230人を個人事業主に 新規事業創出ねらう」[25]

 

「副業系」が4割で最多 不安定な収入や取引先とのトラブルが浮き彫りに

フリーランス市場の拡大や、大企業正社員の個人事業主化。こうした「独立」タイプの自営型は日本でも広まりつつある。しかし、その実態を調べてみると、課題も浮き彫りになってきた。

 

ランサーズの定義にもとづくと、フリーランスは4つのタイプに分けられる。(1)副業系すきまワーカー、(2)複業系パラレルワーカー、(3)自由系フリーワーカー、(4)自営業系独立オーナー、の4タイプだ[26]。グラフ8の通り、フリーランス全人口のうち最も多いのは、全体の約4割を占める副業系すきまワーカーである。副業系すきまワーカーは名前の通り、一企業の正社員として雇用されるかたわら、副業としてフリーランスの仕事をこなしている。それゆえ、あくまでも正社員としての報酬が生計の柱であり、フリーランスとして得られる収入はわずかにすぎない。副業系すきまワーカーの平均年収は63万円[27]。学生の私が週3回の飲食店アルバイトで得ている年収と同程度だ。全体の3割近くを占め、複数企業と契約を結んで働く複業系パラレルワーカーも、平均年収は116万円にとどまる[28]。「フリーランスが増えてきている」と一口に言っても、フリーランスの仕事を軸に十分な生計を立てることはまだ困難であるようだ。

 

▼フリーランスの4つのタイプ
副業系すきまワーカー
:平均年収=63万円
:常時雇用されているが、副業としてフリーランスの仕事をこなすワーカー
複業系パラレルワーカー
:平均年収=116万円
:雇用形態に関係なく、複数の企業と契約ベースで仕事をこなすワーカー
自由系フリーワーカー
:平均年収=182万円
:特定の勤務先はないが、独立したプロフェッショナル
自営業系独立オーナー
:平均年収=358万円
:個人事業主・法人経営者で、1人で経営をしているオーナー

(※フリーランス4つのタイプは、ランサーズ株式会社の定義にもとづく[29]

 

 

グラフ8[30]
グラフ8[30]

副業としてのフリーランスが多いこと。フリーランス全体をみても収入が不安定であること。こうした実態を踏まえると、武州工業のように一つも企業の中で自営型のような働き方を取り入れることはできても、フリーランスのような独立人材が個人で自営型を展開し、安定した収入を得ていくのは難しいのではないだろうか。疑問に思った私は、自営型を提言した太田氏に再び話を聞いた。太田氏は現状を「今はまだ、制度インフラが十分に整っていない」と説明する。例えば、社会保険制度。会社員の場合、健康保険・厚生年金保険・介護保険の3つは、会社が保険料の半額を負担してくれる[31]。一方、フリーランスの場合は全額を自己負担しなければならない。退職後においても、会社員は国民年金と厚生年金の両方を受給できる。一方でフリーランスや個人事業主は、厚生年金に加入できない[32]。会社員として働いた人と比較すると、老後に受給できる公的年金は少なくなるのだ。

 

グラフ9[33]
グラフ9[33]

加えて太田氏は、「個人として働く場合、企業と力の強弱があり、不利な条件で働かされやすい」とも指摘する。フリーランスに対する内閣官房のアンケート調査では、事業者から業務委託を受けて仕事を行うフリーランスのうち、37.7%の人が「取引先とのトラブルを経験したことがある」と回答している。グラフ9の通り、トラブルの中身で最も多かったのは「発注の時点で、報酬や業務の内容などが明示されなかった」こと。ほかにも報酬の支払い遅れや未払い、取引内容の一方的な変更、不利な条件での取引を求められるなど、法的位置づけが不明瞭なフリーランスは弱い立場に陥りやすい。「(フリーランスと企業の)対等性を保障する法整備がまだされていない」(太田氏)。企業とフリーランス、そのパワーバランスを是正するための制度設計が求められるのではないだろうか。

 

企業と独立人材の関係における懸念は、大企業正社員の個人事業主化についてもいえる。電通の事例でいうと、10年の契約期間中は電通社員時代の給与にもとづく固定報酬に加え、業務で生み出した利益に応じてインセンティブも支払われるという。この点、報酬面の待遇はフリーランスよりも安定しているだろう。一方で競合他社との業務は禁止されている。かたちとしては独立した個人事業主であっても、これでは結局電通に従属してしまうリスクも見かけ上ある。個人事業主化する以上、その独立性を保障してこそ、自営型が広く受け入れられていくのではないだろうか。

 

第7章 取材・調査を通じて考えた―自営型人材、育てる場を

なぜ日本の労働生産性は低いのか、という問題意識に端を発した今回の記事。新型コロナの感染拡大が相まって、「職務を明確に定めるジョブ型雇用に移行して、生産性を高めるべきではないか」といった報道をよく目にするようになった。事実、日立製作所や富士通など名だたる大企業がジョブ型導入を打ち出しているのは記事序盤で触れたとおりだ。

 

確かにメンバーシップ型はいまの時代に合わなそうだ。でも待てよ、ジョブ型の良い面ばかりが報道で取り上げられ、その欠点についてはあまり議論されていないのではないか。そんな思いで調査を進めたところ、インターネット記事で太田氏にたどり着いた。第3章で触れた通り、太田氏は「日本全体でジョブ型に、というのは困難だ」と指摘している。ジョブ型は職務を細かく分ける点、解雇要件の厳しい日本、とりわけ人手の少ない中小企業には馴染みにくいという欠点が浮き彫りになってきた。そこで得た選択肢が、雇用か独立かを問わず、ある程度まとまった仕事を一人で受け持つという「自営型」だった。武州工業が「一個流し生産」を導入して生産性を高めてきたこと、フリーランス市場が拡大していることを鑑みれば、自営型の導入は日本の生産性を高める手立ての一つになるのではないか。一方で自営型が受け入れられていくためには、第6章で触れたような制度インフラを整備し、独立人材を法的に守っていくことが必要だということも分かった。共同通信によると、政府は2020年12月、フリーランスとして働く人向けの保護指針案を大筋でまとめたという。指針案には、「企業や仲介業者との契約では下請法や独占禁止法が適用され、一方的な報酬減額や納期変更は違法になる」と明記されている[34]。こうした仕組みづくりが進めば、自営型はさらに広まっていくのではないだろうか。

 

と同時に私は、大前提として、個人がある程度まとまったスキルを身につけていかなければならないと考える。企業に入社した場合は、社内の研修などを通じてスキルを徐々に習得していくことができる。取材した武州工業では、「社員を信頼し、まとまった仕事を任せる」(林会長)ことで多能工社員を育ててきた。他方、フリーランスなどの独立人材にとっては、こうした訓練の場が不十分なのではないか。グラフ10のように、日本はGDPに占める職業訓練のための公的支出の割合が欧米比較で小さいというデータもある。自営型に意欲のある人たちが、必要な訓練を必要なときに受けられる。企業の中での教育にとどまらず、こうした訓練の場を整備していくことも重要だと考える。

 

グラフ10[35]
グラフ10[35]

最後に一つだけある。「日本は自営型を取り入れるべきではないか」「自営型人材を守る制度インフラを整え、訓練の場を増やすべきではないか」。こうした議論を交わすことはできても、実際に私のような学生が動いて仕組みを変えられるという話ではない。その点、今回の記事は身近な問題としてとらえにくいテーマだっただろう。ただ一連の取材・調査を通じて、感じたことがある。それはジョブ型にせよ自営型にせよ、世の中は個人のスキルや成果を重視する方向に動き出しているということだ。若い世代、とりわけ時間に比較的余裕のある学生は、大学での過ごし方やこれからについて考えを巡らせることも必要なのではないだろうか。コロナ渦が、働き方のパラダイムシフトを加速させている。

 

 

 

【注釈】

[1]IG証券・取引戦略レポート「世界の国内総生産(GDP)ランキング トップ10」2021/01/12閲覧

[2]日本経済新聞「労働生産性 付加価値、小売業低く」2021/01/11閲覧

[3]日本生産性本部「労働生産性の国際比較2019」2020/06/18閲覧

[4]日本経済新聞「ジョブ型雇用とは 職務明示し採用・配置、成果で評価」2020/12/05閲覧

朝日新聞『「ジョブ型」は成果主義じゃない 広がりどうみる――名付け親・濱口桂一郎さんに聞く』(2020/12/07、東京版朝刊25面)

BizHit「ジョブ型雇用」2020/12/07閲覧

を参考に筆者がまとめた

[5]日本生産性本部「労働生産性の国際比較2019 調査研究・提言活動 資料ダウンロード」2020/12/22閲覧

[6]NewsPicks・YouTube動画「【直撃】経団連・中西会長、「終身雇用は限界」発言の真意」2020/12/22閲覧

[7]厚生労働省「高度プロフェッショナル制度 わかりやすい解説」2020/12/22閲覧

[8]日本経済新聞「「ジョブ型」に労働規制の壁 コロナ下の改革機運に水」2020/06/20閲覧

[9]注4と同様

[10]朝日新聞『「ジョブ型」は成果主義じゃない 広がりどうみる――名付け親・濱口桂一郎さんに聞く』(2020/12/7、東京版朝刊25面)

[11]日本経済新聞「[社説]利点は多いジョブ型採用」2021/01/12閲覧

[12]中小企業庁「2018年版中小企業白書の概要」2020/10/15閲覧

[13]注12と同様

[14]日本経済新聞「低い日本の労働生産性(上) 米国との格差、複合的要因」2020/10/15閲覧

[15]日本経済新聞「低い日本の労働生産性(下) 産業・企業間で格差大きく」2020/10/15閲覧

[16]中小企業庁「中小企業の企業数・事業所数」2020/06/19閲覧

三菱総合研究所「平成27年度 海外の中小企業・小規模事業者に関する制度及び統計調査に係る委託事業 報告書 <統計編>」2020/06/19閲覧

[17]注16と同様

[18]労働政策研究・研修機構「データブック国際労働比較2018」2020/06/19閲覧

[19]厚生労働省「労働契約の終了に関するルール」2020/06/19閲覧

[20]中小企業庁「中小企業共通EDI」2020/12/08閲覧

[21]日本経済団体連合会「Society 5.0時代のサプライチェーン —商流・金流のデジタル化推進に向けて—」2020/12/24閲覧

[22]ランサーズ株式会社「フリーランス実態調査2020」2020/11/1閲覧

[23]注22と同様

[24]注22と同様

[25]日本経済新聞「電通、社員230人を個人事業主に 新規事業創出ねらう」2020/11/11閲覧

[26]注22と同様

[27]注22と同様

[28]注22と同様

[29]注22と同様

[30]注22と同様

[31]さきがけ税理士法人「経理に役立つ簿記知識」2020/12/22閲覧

[32]freee株式会社「開業の基礎知識」2020/12/22閲覧

[33]内閣官房日本経済再生総合事務局「フリーランス実態調査結果」2020/12/22閲覧

[34]共同通信「政府、フリーランス保護の指針案 一方的減額や納期変更は違法」2020/12/23閲覧

[35]労働政策研究・研修機構「OECD Databaseによる公共職業訓練政策の国際比較 ―公共職業訓練費に注目して―」2020/12/22閲覧

 

【参考文献・資料】
・日本生産性本部「労働生産性の国際比較2019」2020/06/18閲覧
・朝日新聞『「ジョブ型」は成果主義じゃない 広がりどうみる――名付け親・濱口桂一郎さんに聞く』(2020/12/07、東京版朝刊25面)
・日本生産性本部「労働生産性の国際比較2019 調査研究・提言活動 資料ダウンロード」2020/12/22閲覧
・日本経済新聞「低い日本の労働生産性(上) 米国との格差、複合的要因」2020/10/15閲覧
・日本経済新聞「低い日本の労働生産性(下) 産業・企業間で格差大きく」2020/10/15閲覧
・中小企業庁「中小企業の企業数・事業所数」2020/06/19閲覧
・三菱総合研究所「平成27年度 海外の中小企業・小規模事業者に関する制度及び統計調査に係る委託事業 報告書 <統計編>」2020/06/19閲覧
・労働政策研究・研修機構「データブック国際労働比較2018」2020/06/19閲覧
・ランサーズ株式会社「フリーランス実態調査2020」2020/11/1閲覧
・内閣官房日本経済再生総合事務局「フリーランス実態調査結果」2020/12/22閲覧
・労働政策研究・研修機構「 OECD Databaseによる公共職業訓練政策の国際比較 ―公共職業訓練費に注目して―」2020/12/22閲覧
・日本政策金融公庫「調査月報 June 2018 No.117 中小企業の今とこれから」2020/10/01閲覧
・東洋経済新報「日本人の労働生産性が上がらない決定的な要因」2020/06/20閲覧
・Newsweek「本気で考える、日本の労働生産性はなぜ万年ビリなのか?」2020/05/09閲覧
・日経BizGate「「コロナ後はジョブ型雇用」に落とし穴 日本企業は自営型で」2020/06/23閲覧
・厚生労働省「労働生産性の向上に向けた我が国の現状と課題」2020/06/18閲覧
・阿部正浩『働き方と生産性』2020/06/10閲覧
・南方建明『サービス業の生産性向上についての一考察』2020/06/10閲覧

この調査記事は瀬川至朗ゼミの2020年度卒業作品として制作されました。